2017年04月06日

老木の傍らで。

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お花見には少し早いかなと思いながら
昨日、毎年行くお花見スポットに実家の父と母を連れて行った。
全体に花が少なめだったので
より多く咲いている木の下を狙って、
坂道を上へ上へと歩いていたが、ふと気が付くと、父がついてきていない。
父は少し下を両手をポケットにつっこんで
ゆっくり上ってきていた。
私が「つまずいたら危ないから、ポケットから手を出して」と言うと
「こうしていないとバランスがとれん」と言う。
お腹を少し突き出し、やや後ろにカラダを反らせるようにして歩く父に
私は驚いた。
去年はこんなんじゃなかった・・・はずだ。
この一年、なにがあったのか・・・。
母に聞くと
「なんにもないわ。どっこにも行かないで、部屋にじっとしているから衰えちゃったのよ」
飼っている猫がすっかり年を取り、一日中寝てばかりになると、
父もそれに従うように傍で控えているうちに、こうなったのだという。
幼い子供は1年で見違えるくらい成長するが、
年を取ると、何もしなければ、1年で見違えるくらい衰えるらしい。
今年に入って、自転車屋さんから届いた電動自転車に
いつ見ても、きっちりカバーがかかっているのが気になっていたが、
ぜんぜん乗っていないと、母に聞かされた。
「これからは気候が良くなるし、少し出歩かないと。」
「ちょっとでもいいから、毎日、外を歩く習慣にしないと」
母と私から責められて、父は居心地悪そうに桜を見上げた。
毎年、元気でお花見を楽しむために、
少々父に「無理」をしてもらうか・・・。




(追記)
30代までは、それほど差がなく見えるけれど
40、50と年を重ねるごとに、実年齢との差が出てくる気がする。
見ためも、身体の中身も、若く見える人もいれば、ずっと年上に見える人もいる。
その差はどこからくるのか。
陶芸教室には父より年上の人もいるが、
父より若い。ぜんぜん元気そうだ。
あっちこっち傷んで、持病もお持ちのようだが
それでも悲壮感はない。
無理のない範囲でアクティブ。
そして、なにより楽しそう。
どうやら、このあたりにキーワードがありそうだ。
年を重ねながら、年を取らない方法は
適度にアクティブで、
で、楽しもうとする心の持ち方なんだろう。
実家にもう一匹、ネコを忍び込ませるか・・・
活きのいいいたずら好きの子猫を。

posted by りつ at 20:42| Comment(0) | 私は店主
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